「不思議な少年」(トウェイン)
人の世に対する作者の悲しい視線 「不思議な少年」(トウェイン/中野好夫訳)岩波文庫 セピ、ニコラウス、そして「わたし」の三人が出会った美少年は、果物や菓子、パンや飴など、欲しいものを次から次へと目の前に出してくれた。彼は...
人の世に対する作者の悲しい視線 「不思議な少年」(トウェイン/中野好夫訳)岩波文庫 セピ、ニコラウス、そして「わたし」の三人が出会った美少年は、果物や菓子、パンや飴など、欲しいものを次から次へと目の前に出してくれた。彼は...
私たちの生活は「選択」の連続です。 「百年文庫036 賭」ポプラ社 「マークハイム スティーヴンスン」クリスマスの日、骨董品店で起きた殺人事件。店主をナイフで刺し殺したマークハイム。彼が金を奪って立ち去ろうとしたとき、突...
アメリカ人はやっぱりジョークが好き 「石化人間」「私の農業新聞作り」(トウェイン/柴田元幸訳)(「ジム・スマイリーの跳び蛙」) 新潮文庫 しばらく前に、石化した男性がグラヴリー・フォードの南の山中で見つかった。石になった...
卒業読書・本の森の到達点~海外の文豪8人 世界には、文学の巨人たちが残した偉大な作品群が山のように聳え立っています。若い段階から少しずつその山を登っていくことは必要なことであり、それはその人の生き方を必ず豊かにしてくれる...
夏休みはちょっと長編小説に挑戦 あともう何日かで夏休みです。夏休みと言えば、各出版社とも文庫本のフェアを大々的に行う時期です。でも、ここ数年「○○文庫の100冊」などの顔ぶれを見ても、つまらないものが多いと感じます。しか...
すれ違いを乗り越え、分かちがたく結ばれた二人 「アダムとイヴの日記」(トウェイン/大久保博訳)河出文庫 長い髪をしたこの新しい生きものは、まったく邪魔だ。自分だけで静かに小屋の中で過ごそうとしていたのに、あいつが入ってき...
トムではなくハックである理由 「ハックルベリイ・フィンの冒険」 (トウェイン/村岡花子訳)新潮文庫 二人の詐欺師を振り切ることに 成功したハックとジム。 しかし二人は離ればなれとなり、 さらにジムは フェルプス家に捕縛さ...
100年先の読み手を意識したような作品の奥深さ 「ハックルベリイ・フィンの冒険」 (トウェイン/村岡花子訳)新潮文庫 逃亡に成功したハックと黒人・ジムは、 筏やカヌーを駆使して ミシシッピー川を下る。 その先々で彼らは、...
よし、それじゃあ僕は地獄へ行こう 「ハックルベリイ・フィンの冒険」 (トウェイン/村岡花子訳)新潮文庫 トムとの冒険の末に大金持ちになり、 ダグラス未亡人の 養子となったハック。 それを聞きつけた父親が現れ、 彼を連れ去...
諸手をあげて新訳に大賛成 「トム・ソーヤーの冒険」(トウェイン/柴田元幸訳)新潮文庫 私があれこれ書くまでもなく、 何度読んでも素晴らしい小説です。 破天荒なトムのキャラクター、 トムとハックの友情、 トムとベッキーの幼...